運転士不足でバス協会と懇談

市内バス路線の縮小が相次いでいる問題で日本共産党札幌市議団は2024年7月12日、北海道バス協会と懇談し、バス路線縮小の要因となっている運転士不足問題で意見を交換しました。

車があっても動かせない

応対した同協会の今武常務理事は、運送業界で資格を持つ運転士の取り合いになっていることや、運賃値上げが利用者と乗車料収入を減少させかねないとのべ、運転士不足解消の有効策が見いだせないと説明。

約30年前は車両100台に127人いた運転手が、2023年9月時点で106と、20人以上減り、「車があっても動かせない」という現状で、貸し切りバスでは7月から10月にかけては新規の注文に答えられず、修学旅行の分散化の要請をおこなっていることも紹介されました。

参加した、太田秀子、長屋いずみの両市議は、国や自治体の補助金について、前倒しなど事業者が財源の見通しが持てる交付方法が望ましいと伝えましたが、現在の補助金は、基本的に赤字(路線)への補てんであり、今常務からは、新たな投資への原資とはならない限界についても語られました。


全国的なバス事業の労使の集まりでは、くらしを守る交通手段を維持・継続するには、自治体が運転士を雇って派遣してはどうかと事業者が発言したことが紹介。職種は違うものの、除雪作業のオペレーターなど、技術や資格を持った人材を行政が確保する必要性についても意見をかわしました。

(東区民報の記事)